「これでいいのだろうか」と迷う自分を、
先生として出すことに抵抗がある人は多いかもしれません。
リーダーという立場にあっても、そんな迷いを抱くことは少なくありません。
むしろ、変化が激しく、正解が見えづらい今の時代においては、
揺らぎを抱えたまま歩み続ける力こそが、リーダーの本質であるとも言えます。
私は、教室の生徒との関わりの中で感じた「揺らぎの中にあるリーダーシップ」を、
企業の管理職や組織のリーダー層にも重ねて考えることがあります。
リーダーが迷うことを悪いことと捉える風潮は、まだ少なからずあります。
「部下を不安にさせないように」「自信をもって引っ張っていくべきだ」
そういった理想像に縛られ、無理に“わかっているふり”をしてしまうこともあるでしょう。
けれど、実際にチームメンバーが求めているのは、
完璧な答えを持つ上司よりも、“一緒に考えてくれる人”です。
ある企業の部課長のコーチングセッションで、私は次のような問いを投げかけました。
「自分が迷っているとき、どんな言葉をかけられたら前を向けますか?」
この問いに対する答えの多くが、
「一緒に考えよう」「まだ答えは出なくて大丈夫」というものでした。
つまり、揺らいでいることそのものが信頼を損なうのではなく、
揺らぎをどう扱うか、その姿勢が信頼をつくる鍵なのです。
コーチングの現場では、"揺らいでいる人"にこそ、
深く耳を傾け、問いかけ、安心できる対話の場をつくることが求められます。
そして、リーダー自身がそのような対話を部下と交わせることが、
信頼の文化を育む第一歩になります。
リーダーが「わからない」と言えること。
その姿を隠さずに共有できるチームは、風通しのよさと創造性を併せ持ちます。
私自身も、ピアノ教室の生徒との関わりの中で、
「どうすればこの子が折れずに進めるだろうか」と迷うことがあります。
そんなとき、私は“迷っている自分ごと伝える”という選択をするようにしています。
「どうしたらいいかな、一緒に考えてみようか」
そう声をかけたときの子どものホッとした表情は、
いつも私にリーダーとしての在り方を教えてくれます。
リーダーは、すべてを知っている必要はない。
“迷いながらも前を向く姿”こそが、信頼される力になる。
私はそう信じています。
教える人、導く人、支える人。
そんな立場のあなたにも、迷いの中に立ち止まる時間があるかもしれません。
でも、その“揺らぎ”があるからこそ、
人の心に届くリーダーシップが育つのだと思うのです。
対話を通して、あなた自身の中にある強さと優しさに触れてみたい方へ。
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